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情報公開

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公益法人認定(H23.4.1)以降の情報は法令及び当財団の定款に基づき電子広告を行っております。

平成31年度

現在も社会の少子高齢化傾向は加速し、国民の健康と増進は最重要課題となっております。本財団は、設立以来、磁気の本質の解明が磁気科学技術の向上と新たな創造を促すものと考え、基礎研究から応用研究及び作用機序の解明と技術 の普及を行ってきました。その研究助成研究は287件に達し、一定の貢献を行ってまいりました。しかしながら、磁気はまだまだ未知の分野が多く、引き続き国民の健康な生活と発展のために昨年同様、次の事業を実施しました。

1.磁気の生体に及ぼす影響の基礎・応用・指定テーマ研究に対する助成事業
(1)研究助成事業の公募
大学及びこれに準ずる機関に、基礎研究、応用研究、指定テーマ研究別で研究助成公募を行った。 公募の方法としては、全国大学(医学部・薬学部・工学部・理学部)への募集葉書の発送、助成金関連サイトへの掲載、磁気関連学会ホームページでの告知など。

(2)審査委員の開催
第25回応募件数 合計26件(内訳:基礎研究 8件・応用研究 15件・指定テーマ研究 3件)。特別助成2018応募件数 合計8件(内訳:基礎研究 2件・応用研究 4件・指定テーマ研究 2件)。平成31年1月24日、審査委員会を開催。審査委員7名による事前審査結果を持ち寄り、多氣昌生審査委員長他5名が出席。各審査委員の評価、コメントを基に公正且つ厳正な審査を行い、11件の研究テーマを第25回研究助成金の対象に、別に1件を特別助成2018の助成金対象に選定することとした。本年度は合計1,500万円の助成総額となった。

(3)研究助成金の授与
審査委員会において選出された研究テーマについて、理事会の承認を得て助成金授与式を行った。
日時:平成31年3月14日(木曜日)16:30~17:30
場所:イイノホール&カンファレンスセンター(千代田区内幸町2-1-1)
授与式参加:10名(うち代理出席3名)

1.(イ)磁気健康科学に関する基礎研究に対する助成(4件 400万円)

研究課題 研究責任者 所属機関・職名
磁場が体内時計に影響を与える分子機構の解明 平山 順 小松大学:保健医療学部臨床工学科:教授
MRIを用いた電気特性分布のin vivo高解像度イメージング 奈良 高明 東京大学:大学院情報理工学系研究科教授
磁気遺伝学的手法を用いた耳鳴治療のシーズ開発 小野 宗範 金沢医科大学:医学部:准教授
痛風診断に向けたin vitro測定のための人工関節モデルの作成と測定感度の評価 武内 裕香 室蘭工業大学:助教

1.(ロ)磁気健康科学に関する応用研究に対する助成(5件 420万円)

研究課題 研究責任者 所属機関・職名
高感度磁気共鳴画像診断装置を用いた進行性筋ジストロフィーにおける心筋障害の非侵襲的定量評価 相川 忠夫 北海道大学病院:循環器内科:医員
経頭蓋磁気刺激を用いた治療抵抗性統合失調症患者におけるGABA神経系障害の客観性評価法の確立 金原 信久 千葉大学:社会精神保健教育研究センター:講師
小脳への反復経頭蓋磁気刺激による難治性めまいに対する新規治療法の開発 五島 史行 慶應義塾大学:医学部:耳鼻咽喉科学:客員講師
拡散テンソル磁気共鳴画像による脳下垂体線維の描出とホルモン分泌の機能評価 笹川 泰生 金沢大学:脳神経外科:助教
強パルス磁場による深部センチネルリンパ節の検出 山本 勲 横浜国立大学:工学研究院:教授

1.(ハ)磁気健康科学に関する指定テーマ研究に対する助成(2件 180万円)

研究課題 研究責任者 所属機関・職名
間欠性シータバースト刺激と経頭蓋交流電流刺激の相乗効果:新規脳刺激法の開発 中薗 寿人 九州大学大学院:医学研究院:臨床神経生理学:共同研究員
海馬構造の微小3次元シュミレーションによる磁気棘の発生機構の解明 飯島 圭哉 国立精神:神経医療研究センター病院脳神経外科:医師

1.(ニ)30周年記念特別助成に関する応用テーマ研究に対する助成(1件 500万円)

研究課題 研究責任者 所属機関・職名
脳磁計測を用いた脳内多感覚統合の動的な理解と直感的な脳-機械インタフェースへの応用 小谷 潔 東京大学先端科学技術:研究センター:准教授

2.磁気健康科学に関する情報の収集及び提供
磁気健康科学に関する情報を収集し広範な利用をはかるため、当財団の研究助成事業の一環として、普及及び啓発事業による成果、先端的研究に関する諸情報を収集等、財団の事業活動をとりまとめて、毎年会報「磁気と健康」を作成し、広く関係機関に提供している。本年度は平成30年6月に第30号を発行した。

3.磁気健康科学に関する普及及び啓発
磁気と健康の関係について、下記の「磁気健康科学セミナー」に協賛し、賛助会員など77名の皆様にご出席いただき、磁気が生体に及ぼす作用や将来への可能性について講演を行った。

開催年月日・場所

平成31年3月14日(木)15:00~16:00
東京都千代田区内幸町イイノホール&カンファレンスセンター

講演テーマ

生物進化と現代の医食同源学

講師

健康科学研究所:医学博士:所長 井上 正康 氏

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